KNOW THE LEDGE / TOOLS TOUR : #06 オカモトレイジ / OKAMOTO'S

必需品や仕事道具は、個人の“人となり”をもっとも的確に表現しているのかもしれない。知的欲求を刺激する“KNOW THE LEDGE”の編集企画のひとつ「Tools Tour」では、クリエイターの鞄や職場を埋め尽くすモノにフォーカスをすることで、ブランドの背景や彼らが通ってきたカルチャーの歴史を紐解いてきた。

しかし、所持品を見つめるにあたって、オカモトレイジ以上に類稀なセンスとユーモアを感じる人物には出会えないだろう。結成15年を超えるロックバンド「OKAMOTO'S」のドラマーでありながら、トリッキーなスタイルアイコンとしての一面も持ち合わせる東京出身の32歳は、アートコレクティブ「YAGI」の主宰者としての神出鬼没な活動でも話題を攫っている。

「これがいつも携帯しているモノですね。ライブ前の楽屋もこんな感じです」と、愛用品を手際よく取り出し、頭の中を整理するかのように共通項をグルーピングしてくれた結果が以下の写真である。

「Tools Tour」の最新エピソードでは、オカモトレイジの“オカモトレイジらしさ”に迫る。



OKAMOTO’Sは中学に入ってすぐ仲良くなった奴らと始めたもので。最初は皆、普通の少年だったんですけど、ある日を境に突然、ロックを聴きだすようになっちゃって(笑)。そのまま皆は楽器を始めるものの、俺はそもそもドラムをやりたかったわけではなく、友達がこぞって始めちゃったもんだから「それなら俺もやるしかないかな」ぐらいのモチベーションでした。

KANDYTOWNとの関係性を話し始めたら終わりがないので割愛しますけど、めちゃくちゃ簡潔に言うのであれば、俺の人生の点と点を結んでいくとKANDYTOWNの成り立ちが見えてくるはずです。OKAMOTO’SとKANDYTOWNは同じ時期に音楽を始めたということもあって、俺たちがサンプリングソースを彼らから仕入れて、逆に俺たちが彼らにロックを教えたりしつつ、その過程で一時期ズッドズレテルズとして活動していました。個人的には彼らがラップする後ろでドラムを叩くのが好きでした。当時はずっとフリースタイルをしていたので、インストの頭出し係もやっていましたね。

今日もこの後、『MUSIC BAR BOUNCE』でKANDYTOWNのメンバーとDJの予定なのでレコードも持ってきました。ヒップホップやR&Bが中心のイベントだから、その雰囲気を踏襲しつつ、普段ブラックミュージックを聴いている人に向けたロック入門のようなテーマでセットリストを組む予定でいます。



20歳まではファッションにも全く興味がなくて、ずっと「洋服を買ったり、ゴールドを身につけるぐらいなら、バイナル買うっしょ」というスタンスでした。ただ、20歳前後に奥冨くん(BOYオーナー)とか、ヨコケンくん(ICE & TECHNOディレクター)と知り合って、BOYが『CHELSEA HOTEL』で開催していたイベントに遊びにいくようになったんですよね。そこでオシャレでキラキラした人たちを目の当たりにしたとき、「将来太って、汚いTシャツを着て、レコードばかり集めて、音楽の知識をひけらかしているだけのオッサンになったら何の説得力もないな」という天の声が聞こえました(笑)。

同時に、俺の本質は音楽であることに変わりはないから、せっかくなら洋服もイケてるに越したことないと思うようになったんですよね。そこからPHINGERINのコバくん(小林資幸)に出会い、UNDERCOVERのJonioさん(高橋盾)とか、C.Eのチームを紹介してもらいました。バンドもデビューしてまもなかったけど、GYAKUSOUのパーティーでライブの機会をいただいて。『EYESCREAM』で連載やらせてもらったり、HYSTERIC GLAMOURのオープニングにも呼んでもらったり、思い出を挙げたらキリがないですけど、こんな流れでいわゆるファッションの世界とは繋がりができていきました。僕はあくまでも音楽側の人間なので、先輩方ともロックという共通項でフラットな会話ができたことも大きいのかもしれませんね。

よくプライベートでもUNIONのアイテムを着ているんですけど、基本的に人と一緒であることを好まないので、アクセサリーとかで自然と自分らしさが出ているのかもしれないですね。パンクギアはいつでもロックと自分を繋ぎ止めてくれるものだし、グリルズはSlick Rickが大好きだったことに由来していて、GRILLZ JEWELZの秋山(哲哉)さんには松本ツキ板工業で錆加工をしたものとか、ハマっているK-POPアイドルのスルギのソロデビューアルバムの“28 Reasons”にちなみ、土台が10金、ロゴが18金で足して28になるものを作ってもらったり(笑)



YAGIは、YOUTHQUAKEに影響を受けて始めたプロジェクトなんです。YAGIを企画する前までは“POP-UP SHOP”という言葉は聞いたこともなくて、BIMから招待されたときに初めて知りました(笑)。ただ、アパレルの展開は自分の役割ではない気がして。そう思っていた矢先にYOUTHQUAKEの最初のPOP-UP SHOPがありました。所属するクリエイターがそれぞれのブースを持ち、自身の色を表現していて、その立体感に面白みを感じたんですよね。その頃はすでにアーティストやフォトグラファーとか、クリエイティブな友人がたくさんいたので、YOUTHQUAKEの雰囲気を百貨店のように表現しようと思い立って発足したのがYAGIになります。

YAGIは本当にテキトーにつけたので、ネーミングには意味がなくて(笑)。ただ、ちょうど動物のヤギの写真を撮った直後のことで、ヤギのやる気のなさ、脱力感、見下している感じに惹かれたのを覚えています(笑)。元々は“GLUE”というイベントを主催していて、KANDYTOWNがKANDYTOWNになる前の呂布くんとか、jan and naomiのjan、QN、OMSB、LowPassのGivvnたちに参加してもらっていました。2年ぐらいで終わってしまったんですけど、嬉しいことに仲間内からは好評で、復活を望む声が多かったので、Givvnと2人で復活されたら、ひょんなことからStüssyがサポートしてくれて、Stüssy×GLUEのコラボTシャツまで作ることができ、仲間と成功体験を作れたのは大きな糧となりましたね。

YAGIの原型はアートエキシビションで、そこに音楽要素も取り入れています。僕個人としては演者も来場者にも新しいキッカケの場にしてもらいたいという気持ちが強くて、Jun(Inagawa)もDJはYAGIで鍛えただろうし、Yabiku(Henrique Yudi)もYAGIがデビューだったんじゃないでしょうか。



YAGIの次の一手はトレカにしようと思っています。これは「BEATCHILD」というイベントを主催しているHyoriくんとのコラボレーションで、デザインはアートディレクターの村田実莉ちゃんに依頼しています。ちゃんに依頼しています。某有名メーカーと同じ工場を使用して、ビニールのパックや専用BOXまで作る本気度で、これを作るまでに3年かかりました(笑)。

カードには今までYAGIに出演してくれた友人各位が登場します。ただ、通常のトレカでもいいかなと思いつつも、キャパシティなどを設定したVENUE(会場)カードを作って、ブッキング予算などルールを設け、カード上でイベントを企画するのも面白いかなと思ってます。YAGI宛にイベントを提案してもらうのもアリですし、ここから良いオーガナイザーが生まれるかもしれないとか妄想を膨らませつつ。

具体的な展開方法についてはまだ検討中ですが、アーティスト側も自分のカードにサインを書く機会があったらファンとのコミュニケーションにもなりますし、多角的に活用していけたら嬉しいですね。続報は決まり次第、インスタで告知できればと思っています。



オカモトレイジ(OKAMOTO'S) @okamotoreiji
1991年生まれ、東京都出身。中学校の同級生で結成された4人組ロックバンドOKAMOTO'Sのドラマー。
2010年CDデビュー。デビュー当時は年間平均100本を超えるライブを展開し、海外公演等も積極的に実施。

幅広い音楽的素養を生かし、DJとしても活動中。
さらにファッションモデルとしての活動やMVのプロデュース、また、自身でエキシビジョンを手がけるなど、クロスジャンルな活躍で現代のカルチャーシーンを牽引。
2022年10月14日には、本格演技初挑戦として出演をする映画「もっと超越した所へ。」が公開。

Label : Sony Music Labels
HP : OKAMOTO'S
Instagram:okamotos_official
Twitter:@OKAMOTOS_INFO
Facebook:OKAMOTO'S

オカモトレイジ
Instagram:okamotoreiji
Twitter:@OKAMOTOREIJI


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必需品や仕事道具は、個人の“人となり”をもっとも的確に表現しているのかもしれない。知的欲求を刺激する“KNOW THE LEDGE”の編集企画のひとつ「Tools Tour」では、クリエイターの鞄や職場を埋め尽くすモノにフォーカスをすることで、ブランドの背景や彼らが通ってきたカルチャーの歴史を紐解いてきた。

しかし、所持品を見つめるにあたって、オカモトレイジ以上に類稀なセンスとユーモアを感じる人物には出会えないだろう。結成15年を超えるロックバンド「OKAMOTO'S」のドラマーでありながら、トリッキーなスタイルアイコンとしての一面も持ち合わせる東京出身の32歳は、アートコレクティブ「YAGI」の主宰者としての神出鬼没な活動でも話題を攫っている。

「これがいつも携帯しているモノですね。ライブ前の楽屋もこんな感じです」と、愛用品を手際よく取り出し、頭の中を整理するかのように共通項をグルーピングしてくれた結果が以下の写真である。

「Tools Tour」の最新エピソードでは、オカモトレイジの“オカモトレイジらしさ”に迫る。



OKAMOTO’Sは中学に入ってすぐ仲良くなった奴らと始めたもので。最初は皆、普通の少年だったんですけど、ある日を境に突然、ロックを聴きだすようになっちゃって(笑)。そのまま皆は楽器を始めるものの、俺はそもそもドラムをやりたかったわけではなく、友達がこぞって始めちゃったもんだから「それなら俺もやるしかないかな」ぐらいのモチベーションでした。

KANDYTOWNとの関係性を話し始めたら終わりがないので割愛しますけど、めちゃくちゃ簡潔に言うのであれば、俺の人生の点と点を結んでいくとKANDYTOWNの成り立ちが見えてくるはずです。OKAMOTO’SとKANDYTOWNは同じ時期に音楽を始めたということもあって、俺たちがサンプリングソースを彼らから仕入れて、逆に俺たちが彼らにロックを教えたりしつつ、その過程で一時期ズッドズレテルズとして活動していました。個人的には彼らがラップする後ろでドラムを叩くのが好きでした。当時はずっとフリースタイルをしていたので、インストの頭出し係もやっていましたね。

今日もこの後、『MUSIC BAR BOUNCE』でKANDYTOWNのメンバーとDJの予定なのでレコードも持ってきました。ヒップホップやR&Bが中心のイベントだから、その雰囲気を踏襲しつつ、普段ブラックミュージックを聴いている人に向けたロック入門のようなテーマでセットリストを組む予定でいます。



20歳まではファッションにも全く興味がなくて、ずっと「洋服を買ったり、ゴールドを身につけるぐらいなら、バイナル買うっしょ」というスタンスでした。ただ、20歳前後に奥冨くん(BOYオーナー)とか、ヨコケンくん(ICE & TECHNOディレクター)と知り合って、BOYが『CHELSEA HOTEL』で開催していたイベントに遊びにいくようになったんですよね。そこでオシャレでキラキラした人たちを目の当たりにしたとき、「将来太って、汚いTシャツを着て、レコードばかり集めて、音楽の知識をひけらかしているだけのオッサンになったら何の説得力もないな」という天の声が聞こえました(笑)。

同時に、俺の本質は音楽であることに変わりはないから、せっかくなら洋服もイケてるに越したことないと思うようになったんですよね。そこからPHINGERINのコバくん(小林資幸)に出会い、UNDERCOVERのJonioさん(高橋盾)とか、C.Eのチームを紹介してもらいました。バンドもデビューしてまもなかったけど、GYAKUSOUのパーティーでライブの機会をいただいて。『EYESCREAM』で連載やらせてもらったり、HYSTERIC GLAMOURのオープニングにも呼んでもらったり、思い出を挙げたらキリがないですけど、こんな流れでいわゆるファッションの世界とは繋がりができていきました。僕はあくまでも音楽側の人間なので、先輩方ともロックという共通項でフラットな会話ができたことも大きいのかもしれませんね。

よくプライベートでもUNIONのアイテムを着ているんですけど、基本的に人と一緒であることを好まないので、アクセサリーとかで自然と自分らしさが出ているのかもしれないですね。パンクギアはいつでもロックと自分を繋ぎ止めてくれるものだし、グリルズはSlick Rickが大好きだったことに由来していて、GRILLZ JEWELZの秋山(哲哉)さんには松本ツキ板工業で錆加工をしたものとか、ハマっているK-POPアイドルのスルギのソロデビューアルバムの“28 Reasons”にちなみ、土台が10金、ロゴが18金で足して28になるものを作ってもらったり(笑)



YAGIは、YOUTHQUAKEに影響を受けて始めたプロジェクトなんです。YAGIを企画する前までは“POP-UP SHOP”という言葉は聞いたこともなくて、BIMから招待されたときに初めて知りました(笑)。ただ、アパレルの展開は自分の役割ではない気がして。そう思っていた矢先にYOUTHQUAKEの最初のPOP-UP SHOPがありました。所属するクリエイターがそれぞれのブースを持ち、自身の色を表現していて、その立体感に面白みを感じたんですよね。その頃はすでにアーティストやフォトグラファーとか、クリエイティブな友人がたくさんいたので、YOUTHQUAKEの雰囲気を百貨店のように表現しようと思い立って発足したのがYAGIになります。

YAGIは本当にテキトーにつけたので、ネーミングには意味がなくて(笑)。ただ、ちょうど動物のヤギの写真を撮った直後のことで、ヤギのやる気のなさ、脱力感、見下している感じに惹かれたのを覚えています(笑)。元々は“GLUE”というイベントを主催していて、KANDYTOWNがKANDYTOWNになる前の呂布くんとか、jan and naomiのjan、QN、OMSB、LowPassのGivvnたちに参加してもらっていました。2年ぐらいで終わってしまったんですけど、嬉しいことに仲間内からは好評で、復活を望む声が多かったので、Givvnと2人で復活されたら、ひょんなことからStüssyがサポートしてくれて、Stüssy×GLUEのコラボTシャツまで作ることができ、仲間と成功体験を作れたのは大きな糧となりましたね。

YAGIの原型はアートエキシビションで、そこに音楽要素も取り入れています。僕個人としては演者も来場者にも新しいキッカケの場にしてもらいたいという気持ちが強くて、Jun(Inagawa)もDJはYAGIで鍛えただろうし、Yabiku(Henrique Yudi)もYAGIがデビューだったんじゃないでしょうか。



YAGIの次の一手はトレカにしようと思っています。これは「BEATCHILD」というイベントを主催しているHyoriくんとのコラボレーションで、デザインはアートディレクターの村田実莉ちゃんに依頼しています。ちゃんに依頼しています。某有名メーカーと同じ工場を使用して、ビニールのパックや専用BOXまで作る本気度で、これを作るまでに3年かかりました(笑)。

カードには今までYAGIに出演してくれた友人各位が登場します。ただ、通常のトレカでもいいかなと思いつつも、キャパシティなどを設定したVENUE(会場)カードを作って、ブッキング予算などルールを設け、カード上でイベントを企画するのも面白いかなと思ってます。YAGI宛にイベントを提案してもらうのもアリですし、ここから良いオーガナイザーが生まれるかもしれないとか妄想を膨らませつつ。

具体的な展開方法についてはまだ検討中ですが、アーティスト側も自分のカードにサインを書く機会があったらファンとのコミュニケーションにもなりますし、多角的に活用していけたら嬉しいですね。続報は決まり次第、インスタで告知できればと思っています。



オカモトレイジ(OKAMOTO'S) @okamotoreiji
1991年生まれ、東京都出身。中学校の同級生で結成された4人組ロックバンドOKAMOTO'Sのドラマー。
2010年CDデビュー。デビュー当時は年間平均100本を超えるライブを展開し、海外公演等も積極的に実施。

幅広い音楽的素養を生かし、DJとしても活動中。
さらにファッションモデルとしての活動やMVのプロデュース、また、自身でエキシビジョンを手がけるなど、クロスジャンルな活躍で現代のカルチャーシーンを牽引。
2022年10月14日には、本格演技初挑戦として出演をする映画「もっと超越した所へ。」が公開。

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