渡航制限も緩和された4月某日、『UNION』のオーナーであるクリス・ギブスが『UNION TOKYO』の4周年に駆けつけた。
彼の滞在期間中、ひょんなことから「クリスが今回の旅行に何を持ってきたか」という話題になると、カナダ・オンタリオ州出身のオーナーは「I’ll show you.」と日本チームの申し出を快諾。
「モノには魂が宿る」という言葉があるが、誰かのワークツールや、厳選されたモノのみがパッキングされたトラベルラゲージからは、その人の為人(ひととなり)が垣間見えるに違いない。そこで新コンテンツ「Tools Tour」では、個人のモノへ対する価値観や趣味趣向を覗き見し、ライフスタイルのヒントやクリエイティブに生きるためのインスピレーションを探す。
記念すべき第1回は先述のとおり、『UNION』のボスであるクリスに今回のビジネストリップに携行したアイテムを紹介してもらおう。
打ち合わせにリサーチ、バイイング、友人とのハングアウト、ショッピング……と、滞在中は色々な用事があるから、カバンはたくさん持ってくるようにしていて、これはほんの一部。
俺と同じロサンゼルスを拠点に展開する<OJEITO>は、『UNION』の30周年のコラボレーションでラゲージコレクションをリリースしたんだけど、これは日頃サポートしてくれるフレンズ&ファミリーのために制作したエクスクルーシブモデル。スマートフォンやイヤフォン、エチケットグッズとかを携帯するのにちょうどいいサイズだから重宝している。
今回、シューズは4足持ってきたよ。この年季が入ったDunk Lowは、2001年から履いている。大手チェーンで取り扱われている普通のモデルで、当時は32ドルとかその程度だった。Dunkが今の評判を獲得する前のことだね。Dunkは、ホワイトのAir Force 1と同じような立ち位置だったんだ。ただ、AF1はゴツいから、子供たちはよりスタイリッシュなDunkを好むようになった。<Nike SB>は、スケーターたちが従来のスケートシューズの代わりにDunkを履いてスケートをしていたから設立したんだ。<BIRKENSTOCK>のZürichも、僕のシグネチャーのようなシューズのひとつ。一番好きと言っても過言ではないかもね。飛行機の機内でもこれを履いてきたよ。
少し<Nike SB>の話しに戻るけど、<Nike SB>の設立当初は、“アンチナイキ”のスケートショップがあったね。わざと売れ残るようにしようとしていたから、ほとんどの店で完売することはなかった。でも、俺たちはそれをしなかったんだ。スケートボードはカウンターカルチャーの一種だけど、<Nike>はメインストリームのブランドだろ? 俺の先輩世代は、スケーターと言ったらジョック(学校の人気者)から見下されていたんだよ。アメリカの高校の伝統では、アメフト部のキャプテンがヒーローだよな?小汚いスケーターは、アウトサイダー。そして、アメフト部のキャプテンはナイキを履いていた。スケートボードはカウンターカルチャーで、<Vans>が一般的だった。それが定説だったんだ。
でも、『UNION』は未来を予測していて、現代のスケーターたちが身につけるものを遥か前から理解していた。今、スケーターたちは何を着ているか……皆まで言う必要はないよね。俺たちは文化の中に“軸”があることに気づいていた。そして、現代には素晴らしいものが存在する。『UNION』は、新たなムーブメントの灯火を感じていたんだよ。
アイウェアはこの袋に入るだけ持ってきているけど、全て<Jacques Marie Mage>のもの。彼らもLAのオリジンで様々な歴史や文化を重んじながら、世界最高峰の日本の職人技術でそれを具現化している。ただ、このうちの1本は度入り。もういい歳だからね(笑)。
俺は、ソックスへのこだわりも強いのかもしれない。1905年創業以来、Made in USAを貫いている<WIGWAM>はリアルOGで、俺は薄めのタイプを好んで履いている。でも、日本にもお気に入りのブランドがあって、名前は確か……思い出した、<WHIMSY>だ。<WHIMSY>のソックスは20足前後持っていると思うよ。
日本に持ってきたものについて話すと、こんな感じかな。今回は近い将来、関西にストアオープンの予定があるから、その準備で日本に来たんだ。とんぼ返りになっちゃったから、次回はもっと関西を満喫したいね。
最後に強調しておきたいのは、このなかで一番大切なのはwifiということかな(笑)。
[ Information ]
『UNION TOKYO』の4周年を記念して、オーナーのクリスと野村訓市氏のスペシャル対談を公開予定。
公開日については後日、『UNION TOKYO』の公式インスタグラムにて公表の予定。
渡航制限も緩和された4月某日、『UNION』のオーナーであるクリス・ギブスが『UNION TOKYO』の4周年に駆けつけた。
彼の滞在期間中、ひょんなことから「クリスが今回の旅行に何を持ってきたか」という話題になると、カナダ・オンタリオ州出身のオーナーは「I’ll show you.」と日本チームの申し出を快諾。
「モノには魂が宿る」という言葉があるが、誰かのワークツールや、厳選されたモノのみがパッキングされたトラベルラゲージからは、その人の為人(ひととなり)が垣間見えるに違いない。そこで新コンテンツ「Tools Tour」では、個人のモノへ対する価値観や趣味趣向を覗き見し、ライフスタイルのヒントやクリエイティブに生きるためのインスピレーションを探す。
記念すべき第1回は先述のとおり、『UNION』のボスであるクリスに今回のビジネストリップに携行したアイテムを紹介してもらおう。
打ち合わせにリサーチ、バイイング、友人とのハングアウト、ショッピング……と、滞在中は色々な用事があるから、カバンはたくさん持ってくるようにしていて、これはほんの一部。
俺と同じロサンゼルスを拠点に展開する<OJEITO>は、『UNION』の30周年のコラボレーションでラゲージコレクションをリリースしたんだけど、これは日頃サポートしてくれるフレンズ&ファミリーのために制作したエクスクルーシブモデル。スマートフォンやイヤフォン、エチケットグッズとかを携帯するのにちょうどいいサイズだから重宝している。
今回、シューズは4足持ってきたよ。この年季が入ったDunk Lowは、2001年から履いている。大手チェーンで取り扱われている普通のモデルで、当時は32ドルとかその程度だった。Dunkが今の評判を獲得する前のことだね。Dunkは、ホワイトのAir Force 1と同じような立ち位置だったんだ。ただ、AF1はゴツいから、子供たちはよりスタイリッシュなDunkを好むようになった。<Nike SB>は、スケーターたちが従来のスケートシューズの代わりにDunkを履いてスケートをしていたから設立したんだ。<BIRKENSTOCK>のZürichも、僕のシグネチャーのようなシューズのひとつ。一番好きと言っても過言ではないかもね。飛行機の機内でもこれを履いてきたよ。
少し<Nike SB>の話しに戻るけど、<Nike SB>の設立当初は、“アンチナイキ”のスケートショップがあったね。わざと売れ残るようにしようとしていたから、ほとんどの店で完売することはなかった。でも、俺たちはそれをしなかったんだ。スケートボードはカウンターカルチャーの一種だけど、<Nike>はメインストリームのブランドだろ? 俺の先輩世代は、スケーターと言ったらジョック(学校の人気者)から見下されていたんだよ。アメリカの高校の伝統では、アメフト部のキャプテンがヒーローだよな?小汚いスケーターは、アウトサイダー。そして、アメフト部のキャプテンはナイキを履いていた。スケートボードはカウンターカルチャーで、<Vans>が一般的だった。それが定説だったんだ。
でも、『UNION』は未来を予測していて、現代のスケーターたちが身につけるものを遥か前から理解していた。今、スケーターたちは何を着ているか……皆まで言う必要はないよね。俺たちは文化の中に“軸”があることに気づいていた。そして、現代には素晴らしいものが存在する。『UNION』は、新たなムーブメントの灯火を感じていたんだよ。
アイウェアはこの袋に入るだけ持ってきているけど、全て<Jacques Marie Mage>のもの。彼らもLAのオリジンで様々な歴史や文化を重んじながら、世界最高峰の日本の職人技術でそれを具現化している。ただ、このうちの1本は度入り。もういい歳だからね(笑)。
俺は、ソックスへのこだわりも強いのかもしれない。1905年創業以来、Made in USAを貫いている<WIGWAM>はリアルOGで、俺は薄めのタイプを好んで履いている。でも、日本にもお気に入りのブランドがあって、名前は確か……思い出した、<WHIMSY>だ。<WHIMSY>のソックスは20足前後持っていると思うよ。
日本に持ってきたものについて話すと、こんな感じかな。今回は近い将来、関西にストアオープンの予定があるから、その準備で日本に来たんだ。とんぼ返りになっちゃったから、次回はもっと関西を満喫したいね。
最後に強調しておきたいのは、このなかで一番大切なのはwifiということかな(笑)。