1989年NYのSOHOにオープンしたUNION NYに当初から足を運び、90年代初期にCHRISと出会ったGREG DACYSHYN。強烈な個性でストリートシーンを牽引してきた彼に、当時のUNIONでのエピソードやCHRISとの交友関係、現在手がけるCamp Highのクリエイティブについて聞いた。
ー自己紹介と現在に至るまでのキャリアの略歴を教えてください。
Camp High創設者でオーナーのGREG DACYSHYNです。カリフォルニア州サンタモニカを拠点に、少量生産、高品質、着心地の良さに焦点を合わせたCamp Highというブランドで洋服を制作しています。仕事を別にすると、とにかく毎日を自由に楽しみながら過ごしています。
ーどんな青春時代を過ごし、どのようにストリートカルチャーに関わってきましたか?
若い頃はスケートボードに夢中だったから、もちろんそれらのカルチャーやデザインが好きだったし、いわゆる“ストリートウェア”と呼ばれる服装には親しみがありました。出身はカナダ・トロントだけど、ニューヨークが好きで、常に“ビッグ・アップル”に影響を受けてましたね。その後アメリカへと移住し、BURTONで働いていた頃は、時間を見つけてはマンハッタンへ行き、後にストリートカルチャーと呼ばれるようになるそのシーンに没頭していきました。CHRISに初めて会ったのもこの頃ですね。
ーCamp Highのコンセプトや、クリエイティブにかける想いを教えてください。
最近ではキャッチフレーズのようになってしまっているけど、Camp Highは、「COZY LIVING(=居心地の良い生活)」というコンセプトで運営しています。そこからまず最初に着目したのが、まさにスウェットやニット素材などの柔軟なマテリアル。だけどもちろん、快適は王様(Comfort is King)である一方、すべてにおいて独自のスタイルも必要だと思っています。かつてDEION SANDERS(NFLとNBAでプレーしたアメリカ人マルチアスリート)が言ったように、「見た目が良ければ気分も良い、気分が良ければプレーも良い、プレーが良ければペイ(給料)も良い」ということですね(笑)。
ー日本について、どのような印象を持っていますか。
日本は大好きな国のひとつで、今までに50回以上は行ってますが、まったく飽きることがない。特に90年代にはたくさんのクリエイティブな人々に出会うことができたし、彼らはその後ストリートウェア業界の第一人者となり、今でも大切な友人です。日本での素晴らしい思い出はたくさんあるし、行く度に新しいことにもトライしています。東京はいつでも私に刺激を与えてくれる街なので、コロナによる制限がなくなったらすぐにでも行きたいと思うくらい、本当に日本のことが好きなんですよ。
ーいま最も興味のある事、注力したい活動は?
良い質問ですね! 私は、個人としてもプロとしても、何かに取り組む場合は、より良い状態で継続することが大切だと考えています。そして最高の友人や家族に囲まれながら、誰からも愛され、自分自身が誇りに思えるようなモノを作り続けていきたいですね。Camp Highのポリシーは、“嘘つき”や“偽物”がないということ。私個人としてもそのポリシーに則って、毎日を大切に生きていきたいと思っています。
ーUNIONに初めて出会ったのはいつ頃でしたか? またどんなショップだと捉えていたか、当時の印象や思い出を教えてください。
最初にUNIONと出会ったのは1989年で、当時のオーナーはMARY ANN FUSCOとJAMES JEBBIAでした。率直にいって、ストリートウェアに焦点を当てた、世界で一番クールなショップでしたね。店内には、既にプロップスを得ているブランドも、今まで出会ったことのないブランドも、他では出会えない希少なブランドも、すべてが一緒くたにセレクトされていて、例えTシャツ一枚であっても、他店にはないデザインが揃っていました。当時の私にとってはまさに新しい発見の連続であり、そういったフレッシュなスタイルを発信する場所でしたね。
ーCHRIS GIBBSと初めて出会った時の印象を教えてください。
正確な年は覚えていないけど、CHRISがUNIONで働き始めた時に出会いました。ニューヨークではいつもSUPREMEの創設メンバーらと遊んでいたんですが、CHRISも彼らの仲間のひとりだったので、ショップではもちろん、外でもけっこう会ってましたね。彼はどんな時も本当にクールな人間で、ある意味で、彼に会うためにUNIONに通っていたっていう部分もありましたね。ショップへ行くと必ずCHRISがいて、当時は、はしごを上り下りしながら何度も地下倉庫へとサイズを探しに行ってくれて。その姿を見ながら、いつも申し訳なく思ってました(笑)。
ーCHRIS GIBBSとはどんな人間ですか?
彼は昔も今も、とても真面目で、寛大で、常に謙虚であることを忘れない、本物のナイスガイ。言うまでもなくカッコ良くてスタイリッシュですが、実際のところ、彼は本当に信頼のできる人間です。だから幾つになっても、CHRISと一緒にいると本当に楽しいんですよ。
ー現在のUNIONをどんなショップだと捉えていますか?
現在のストリートウェアというカルチャーにおいて、UNIONは誰もが認めるパイオニア。その成り立ちに大きく関わる重要な存在であり、30年以上もの間その地位を揺らがせることなく、常に誇りを持ち続けているショップだと感じています。
ー今後のUNIONに期待することはありますか?
今やっていることをひたすら継続することが大切だと思うし、それができるのはUNIONだけだと思っています。そういう意味では、競争相手はUNION自身なのかもしれませんね。
ー最後に、LA店オープンから30周年を迎えたUNIONと、CHRIS GIBBSにメッセージをお願いします。
そうですね。CHRISとUNIONファミリーのみんなには、「長寿と繁栄を」という言葉を贈りたいと思います。これは、“スタートレック”のスポックが言っていた台詞です(笑)。もちろん、私が言うまでもなく、必ずそうなると確信していますけどね。
Happy Anniversary and much love.
Greg Dacyshyn
ーUNIONに初めて出会ったのはいつ頃でしたか? またどんなショップだと捉えていたか、当時の印象や思い出を教えてください。
最初にUNIONと出会ったのは1989年で、当時のオーナーはMARY ANN FUSCOとJAMES JEBBIAでした。率直にいって、ストリートウェアに焦点を当てた、世界で一番クールなショップでしたね。店内には、既にプロップスを得ているブランドも、今まで出会ったことのないブランドも、他では出会えない希少なブランドも、すべてが一緒くたにセレクトされていて、例えTシャツ一枚であっても、他店にはないデザインが揃っていました。当時の私にとってはまさに新しい発見の連続であり、そういったフレッシュなスタイルを発信する場所でしたね。
ーCHRIS GIBBSと初めて出会った時の印象を教えてください。
正確な年は覚えていないけど、CHRISがUNIONで働き始めた時に出会いました。ニューヨークではいつもSUPREMEの創設メンバーらと遊んでいたんですが、CHRISも彼らの仲間のひとりだったので、ショップではもちろん、外でもけっこう会ってましたね。彼はどんな時も本当にクールな人間で、ある意味で、彼に会うためにUNIONに通っていたっていう部分もありましたね。ショップへ行くと必ずCHRISがいて、当時は、はしごを上り下りしながら何度も地下倉庫へとサイズを探しに行ってくれて。その姿を見ながら、いつも申し訳なく思ってました(笑)。
ーCHRIS GIBBSとはどんな人間ですか?
彼は昔も今も、とても真面目で、寛大で、常に謙虚であることを忘れない、本物のナイスガイ。言うまでもなくカッコ良くてスタイリッシュですが、実際のところ、彼は本当に信頼のできる人間です。だから幾つになっても、CHRISと一緒にいると本当に楽しいんですよ。
ー現在のUNIONをどんなショップだと捉えていますか?
現在のストリートウェアというカルチャーにおいて、UNIONは誰もが認めるパイオニア。その成り立ちに大きく関わる重要な存在であり、30年以上もの間その地位を揺らがせることなく、常に誇りを持ち続けているショップだと感じています。
ー今後のUNIONに期待することはありますか?
今やっていることをひたすら継続することが大切だと思うし、それができるのはUNIONだけだと思っています。そういう意味では、競争相手はUNION自身なのかもしれませんね。
ー最後に、LA店オープンから30周年を迎えたUNIONと、CHRIS GIBBSにメッセージをお願いします。
そうですね。CHRISとUNIONファミリーのみんなには、「長寿と繁栄を」という言葉を贈りたいと思います。これは、“スタートレック”のスポックが言っていた台詞です(笑)。もちろん、私が言うまでもなく、必ずそうなると確信していますけどね。
Happy Anniversary and much love.
Greg Dacyshyn