MIN-NANO / UNION TOKYO 4 YEAR COLLECTION

UNION TOKYOの4周年記念としてコラボレーションを展開する、世田谷発のカッティングエッジなショップ/ブランド、MIN-NANO。その特設コンテンツとして、同店オーナーのゴローさんこと中津川吾郎氏に加え、同じく4周年コラボシリーズに参加するDIGAWELデザイナー西村浩平氏を招聘。実はプライベートでも親交が深く、幾多の協業も実現させてきた2人による対談企画。



―ゴローさんの生い立ちとキャリアについて教えてください(西村氏の単独インタビューはこちら

ゴロー:世間に出たという意味では、COME BACK MY DAUGHTERSというバンド(ドラムス)からですね。そこで知り合った先輩バンドマンの中で、自営業をやりながら活動されている方が何人かいらっしゃったんですが、バンドを続けていく上ではそういった仕事のやり方がベストのように感じて、2009年にMIN-NANOを立ち上げました。初めはピストバイクやヴィンテージBMXなどのパーツを中心に取り扱っていた中で、段々とアパレルも増えていき、自然と今のカタチになっていきました。

―コンセプトやクリエイションへの指針、想いなどは?

ゴロー:あまりわかやすいエリアのお店ではない(京王井の頭線・池ノ上駅が最寄り)ので、目的を持って来ていただけるような店作りを意識しています。できるだけ他のお店と同じようなことはやりたくないので、自分しかできないこと、自分が最初にできることをやるように心がけていますね。



―西村さんがMIN-NANOを認識したのはいつですか?

西村:あんまりはっきり憶えてないけど……。多分、7〜8年前くらいかな? 元は自転車屋さんだったんだけど、いろんなカルチャー周りを含んだスゴいお店があるっていうことだけは聞いていて。いつか行ってみたいな〜くらいに思っていました。

西村:共通の知人がいて、ボクがその人と下北沢で飲んでいた時に、気を利かせてゴローさんを呼んでくれたんですよ。あの時って、突然誘われたんですよね?

ゴロー:ですね。店にいたら急に「DIGAWELの西村さんと飲んでるから来なよ」って連絡が来て。だけどボクがその日は飲めなかったので、とりあえず飲み屋まで伺って、ご挨拶だけさせていただきました。



西村:それから改めてMIN-NANOに遊びに行かせてもらって、色々話しているうちに同学年だっていうことがわかって。やっぱり見てきたものも一緒だし、お店としても人としても魅力的だし、自然と「一緒に何かやりたい」って思うようになってコラボレーション企画が動き出した感じですね。

ゴロー:それからは最低でも1シーズンに1回は、打ち合わせと称してお会いしたり飲んだりしていましたよね。流石にコロナが起きてからは控えていますけど。

西村:まぁ大体は音楽の話ですけどね。2人ともヴァイナルで聴くから、あれ買ったとかこれ買ったとか。ボクもまぁまぁ聴いている方だと思うけど、ゴローさんもめちゃくちゃ聴いているから、他ではなかなかできない話ができるし、すごく楽しいですよ。



―初めのコラボレーションについて教えてください

ゴロー:最初はTシャツでしたね。

西村:ゴローさんにグラフィックを作ってもらってね。DIGAWELの墓がモチーフのグラフィックTシャツ。

ゴロー:はい。初めにお見せする時は、怒られたらどうしようって思っていましたけどね(笑)。でも、せっかく外部のボクがグラフィックを作るんだから、どうせだったらDIGAWELのインラインでは絶対に作らないであろうモノを作りたいな、と思い提案させてもらいました。結果すごく面白がってくれたので、とても嬉しかったのを憶えています。

西村:ボクとしては、まさにそういうことをやってほしかったんですよ。ストリートって勘所が大切だと思うし、ゴローさんはその点すごく鋭いから。他社との協業って、そういう風に、自分たちだけではできないことをやるからこそ意味があると思うんですよ。反対にこちら主導でデザインするコラボの時は、例えばシャツとかワークっぽいモノとかシルエットのアレンジとか、ボクらがリーチしやすいアイテムやテイストを提案するようにしているし。そういう意味では、いつかゴローさんのお店に来るお客さんたちに着てもらえるような、MIN-NANOならではのテーラードジャケットとパンツのセットアップとか作れたら面白いですよね。

ゴロー:それ、実はボクも思っていました。ウチのお客さんの多くもそうだと思うし、誰よりボク自身がそうなんですけど、フォーマルの基礎が抜け落ちているんですよ。だから西村さんのお力を借りて、そういった部分が補完できたらな、と。ひょっとしたら、自分の名前だけで作ることもできるのかもしれないですけど、それにはどうしても抵抗があるんですよ。やっぱり、餅は餅屋というか。どうせ買うなら、しっかりとしたストーリーがある方が作ったモノの方が絶対良いですからね。



―共通点を感じる部分はありますか?

西村:お店っていう存在を大事にしていて、常にそれが真ん中にあるっていうのは、多分一緒なんじゃないかな。昔ゴローさんにも言ったことがあるんですけど、初めてMIN-NANOに行った時に、失礼ながらDIGAWELのお店と似ているなって思ったんですよ。やっぱりお店って商売だから、普通は、売り専の商品が必ずありますよね。だけどボクはDIGAWELを始める時に、そういうモノは絶対に置かないって決めたんです。売れる売れないじゃなくて、自分が本当に良いと思えるモノしか置かない店にするって。置いているモノは全然違うんですけど、それと同じ信念みたいなものをゴローさんのお店にも感じたんです。そんな感じじゃないですか?

ゴロー:そうですね。ボクにとってお店って、自分の好きなモノやカルチャーを表現することが、何より大切な空間だと思っています。商品ラインナップはもちろん、お店自体の雰囲気も含めて。まぁその結果として、ウチは売り物じゃないモノばっかり並んでいるんですけど(笑)。だけど西村さんのお店にもDIGAWELの商品じゃないモノがたくさんあったりするので、そこは共通点だと思います。そういう、ある意味で余計なモノこそがショップの世界観を形成する重要なエッセンスだったりするわけで、そこから、やっている方のパーソナリティーを感じ取って、その人のことが好きになり、だからモノも好きになっていくっていうことは、ボク自身も多いですね。

西村:そういう中でも、2人とも微妙にレイヤーが違うところにいるっていうのも、また面白いんですよ。それぞれ細かいトレンドや流れは違うんだけど、実は互いに違うレイヤーの部分も知りたかったりするので。ゴローさんといると、そういう部分がキャッチアップできる。例えば、この前ゴローさんにヌイグルミをもらったんですけど、それがもうめちゃくちゃ可愛くて。MIN-NANOで初めて見た時に、「なにこれすげー! めちゃくちゃ欲しい!」って言ってたヤツだったから、もう嬉しくて嬉しくて、家に帰ってずっと写真撮ったりして(笑)。そういう、自分ではリーチできなかったけど琴線に触れるモノやコトにも、ゴローさんを通じて出会えたりする。それが楽しいんですよ。



―最後にゴローさんご本人から、今回のUNION TOKYO 4YRコラボレーションシリーズのデザインについてお聞かせください

ゴロー:一番のポイントはなんと言っても、FORNTMANロゴの顔にスマイルマークのアレンジを加えたこと。やっぱり今の世界情勢を見た時に、ピースな意味合いは欠かせないと思ったんです。それに、DIGAWELのUNION TOKYO 4YRコラボは絶対にもっと作り込まれたモノになるはずだから、だったらウチはストレートなメッセージ性ありきのグラフィックモノにしたかったんですよね。

西村:いいじゃんこれ! めっちゃカワイイね!

ゴロー:ですよね。でも正直、UNIONサイドからOKが出るとは思っていませんでした。メインロゴをイジっちゃってるわけだから、『即却下』みたいになるんじゃないかな、と(笑)。だけど想像以上にあっさり承認していただけたみたいで良かったです。今の時期だからこそなのかもしれないけど、あのFRONTMANにポジティブなメッセージを乗せられたことは、個人的にも嬉しかったですね。

Release Date
2022/4/24 (SUN)
UNION TOKYO STORE OPENING HOUR:12PM JST
2022/4/30 (SAT)
UNION TOKYO ONLINE STORE:9AM JST

ITEM



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UNION TOKYOの4周年記念としてコラボレーションを展開する、世田谷発のカッティングエッジなショップ/ブランド、MIN-NANO。その特設コンテンツとして、同店オーナーのゴローさんこと中津川吾郎氏に加え、同じく4周年コラボシリーズに参加するDIGAWELデザイナー西村浩平氏を招聘。実はプライベートでも親交が深く、幾多の協業も実現させてきた2人による対談企画。



―ゴローさんの生い立ちとキャリアについて教えてください(西村氏の単独インタビューはこちら

ゴロー:世間に出たという意味では、COME BACK MY DAUGHTERSというバンド(ドラムス)からですね。そこで知り合った先輩バンドマンの中で、自営業をやりながら活動されている方が何人かいらっしゃったんですが、バンドを続けていく上ではそういった仕事のやり方がベストのように感じて、2009年にMIN-NANOを立ち上げました。初めはピストバイクやヴィンテージBMXなどのパーツを中心に取り扱っていた中で、段々とアパレルも増えていき、自然と今のカタチになっていきました。

―コンセプトやクリエイションへの指針、想いなどは?

ゴロー:あまりわかやすいエリアのお店ではない(京王井の頭線・池ノ上駅が最寄り)ので、目的を持って来ていただけるような店作りを意識しています。できるだけ他のお店と同じようなことはやりたくないので、自分しかできないこと、自分が最初にできることをやるように心がけていますね。



―西村さんがMIN-NANOを認識したのはいつですか?

西村:あんまりはっきり憶えてないけど……。多分、7〜8年前くらいかな? 元は自転車屋さんだったんだけど、いろんなカルチャー周りを含んだスゴいお店があるっていうことだけは聞いていて。いつか行ってみたいな〜くらいに思っていました。

西村:共通の知人がいて、ボクがその人と下北沢で飲んでいた時に、気を利かせてゴローさんを呼んでくれたんですよ。あの時って、突然誘われたんですよね?

ゴロー:ですね。店にいたら急に「DIGAWELの西村さんと飲んでるから来なよ」って連絡が来て。だけどボクがその日は飲めなかったので、とりあえず飲み屋まで伺って、ご挨拶だけさせていただきました。



西村:それから改めてMIN-NANOに遊びに行かせてもらって、色々話しているうちに同学年だっていうことがわかって。やっぱり見てきたものも一緒だし、お店としても人としても魅力的だし、自然と「一緒に何かやりたい」って思うようになってコラボレーション企画が動き出した感じですね。

ゴロー:それからは最低でも1シーズンに1回は、打ち合わせと称してお会いしたり飲んだりしていましたよね。流石にコロナが起きてからは控えていますけど。

西村:まぁ大体は音楽の話ですけどね。2人ともヴァイナルで聴くから、あれ買ったとかこれ買ったとか。ボクもまぁまぁ聴いている方だと思うけど、ゴローさんもめちゃくちゃ聴いているから、他ではなかなかできない話ができるし、すごく楽しいですよ。



―初めのコラボレーションについて教えてください

ゴロー:最初はTシャツでしたね。

西村:ゴローさんにグラフィックを作ってもらってね。DIGAWELの墓がモチーフのグラフィックTシャツ。

ゴロー:はい。初めにお見せする時は、怒られたらどうしようって思っていましたけどね(笑)。でも、せっかく外部のボクがグラフィックを作るんだから、どうせだったらDIGAWELのインラインでは絶対に作らないであろうモノを作りたいな、と思い提案させてもらいました。結果すごく面白がってくれたので、とても嬉しかったのを憶えています。

西村:ボクとしては、まさにそういうことをやってほしかったんですよ。ストリートって勘所が大切だと思うし、ゴローさんはその点すごく鋭いから。他社との協業って、そういう風に、自分たちだけではできないことをやるからこそ意味があると思うんですよ。反対にこちら主導でデザインするコラボの時は、例えばシャツとかワークっぽいモノとかシルエットのアレンジとか、ボクらがリーチしやすいアイテムやテイストを提案するようにしているし。そういう意味では、いつかゴローさんのお店に来るお客さんたちに着てもらえるような、MIN-NANOならではのテーラードジャケットとパンツのセットアップとか作れたら面白いですよね。

ゴロー:それ、実はボクも思っていました。ウチのお客さんの多くもそうだと思うし、誰よりボク自身がそうなんですけど、フォーマルの基礎が抜け落ちているんですよ。だから西村さんのお力を借りて、そういった部分が補完できたらな、と。ひょっとしたら、自分の名前だけで作ることもできるのかもしれないですけど、それにはどうしても抵抗があるんですよ。やっぱり、餅は餅屋というか。どうせ買うなら、しっかりとしたストーリーがある方が作ったモノの方が絶対良いですからね。



―共通点を感じる部分はありますか?

西村:お店っていう存在を大事にしていて、常にそれが真ん中にあるっていうのは、多分一緒なんじゃないかな。昔ゴローさんにも言ったことがあるんですけど、初めてMIN-NANOに行った時に、失礼ながらDIGAWELのお店と似ているなって思ったんですよ。やっぱりお店って商売だから、普通は、売り専の商品が必ずありますよね。だけどボクはDIGAWELを始める時に、そういうモノは絶対に置かないって決めたんです。売れる売れないじゃなくて、自分が本当に良いと思えるモノしか置かない店にするって。置いているモノは全然違うんですけど、それと同じ信念みたいなものをゴローさんのお店にも感じたんです。そんな感じじゃないですか?

ゴロー:そうですね。ボクにとってお店って、自分の好きなモノやカルチャーを表現することが、何より大切な空間だと思っています。商品ラインナップはもちろん、お店自体の雰囲気も含めて。まぁその結果として、ウチは売り物じゃないモノばっかり並んでいるんですけど(笑)。だけど西村さんのお店にもDIGAWELの商品じゃないモノがたくさんあったりするので、そこは共通点だと思います。そういう、ある意味で余計なモノこそがショップの世界観を形成する重要なエッセンスだったりするわけで、そこから、やっている方のパーソナリティーを感じ取って、その人のことが好きになり、だからモノも好きになっていくっていうことは、ボク自身も多いですね。

西村:そういう中でも、2人とも微妙にレイヤーが違うところにいるっていうのも、また面白いんですよ。それぞれ細かいトレンドや流れは違うんだけど、実は互いに違うレイヤーの部分も知りたかったりするので。ゴローさんといると、そういう部分がキャッチアップできる。例えば、この前ゴローさんにヌイグルミをもらったんですけど、それがもうめちゃくちゃ可愛くて。MIN-NANOで初めて見た時に、「なにこれすげー! めちゃくちゃ欲しい!」って言ってたヤツだったから、もう嬉しくて嬉しくて、家に帰ってずっと写真撮ったりして(笑)。そういう、自分ではリーチできなかったけど琴線に触れるモノやコトにも、ゴローさんを通じて出会えたりする。それが楽しいんですよ。



―最後にゴローさんご本人から、今回のUNION TOKYO 4YRコラボレーションシリーズのデザインについてお聞かせください

ゴロー:一番のポイントはなんと言っても、FORNTMANロゴの顔にスマイルマークのアレンジを加えたこと。やっぱり今の世界情勢を見た時に、ピースな意味合いは欠かせないと思ったんです。それに、DIGAWELのUNION TOKYO 4YRコラボは絶対にもっと作り込まれたモノになるはずだから、だったらウチはストレートなメッセージ性ありきのグラフィックモノにしたかったんですよね。

西村:いいじゃんこれ! めっちゃカワイイね!

ゴロー:ですよね。でも正直、UNIONサイドからOKが出るとは思っていませんでした。メインロゴをイジっちゃってるわけだから、『即却下』みたいになるんじゃないかな、と(笑)。だけど想像以上にあっさり承認していただけたみたいで良かったです。今の時期だからこそなのかもしれないけど、あのFRONTMANにポジティブなメッセージを乗せられたことは、個人的にも嬉しかったですね。

Release Date
2022/4/24 (SUN)
UNION TOKYO STORE OPENING HOUR:12PM JST
2022/4/30 (SAT)
UNION TOKYO ONLINE STORE:9AM JST

ITEM

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