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KNOW THE LEDGE / HOOD’S FOODS - Pho321

2022/08/26

食欲は人間の三大欲求のひとつであり、「腹が減っては戦ができぬ」という言葉があるとおり、人は食事をしなければ仕事も捗らなければ、街へ繰り出す気力も生まれない。

『UNION TOKYO』のある原宿エリアは、その地域性も相まって、背景にさまざまなストーリーの存在するカルチャーフードの坩堝と言える。

そんな『UNION TOKYO』スタッフ御用達のレストランを紹介する編集コンテンツ「HOOD’S FOODS」の第三回は、我々と同じく米西海岸にルーツを持つ小さな食堂/デリカテッセン『Pho321』をご紹介。

温もりのあるモダンな世界観に定評のあるデザインスタジオ「Landscape Products」の内装とインテリア、「N.HOOLYWOOD」の主宰・尾花大輔氏によるユニフォーム、写真家・高橋ヨーコ氏の写真など、その空間はまるでアメリカにいるかのような錯覚を覚える。

「ロサンゼルス郊外のオレンジカウンティにはアメリカ最大のベトナム人街“リトル・サイゴン”があるように、カリフォルニアにはベトナムの文化が根付いています。このお店はそんな西海岸のベトナム料理屋をイメージしてデザインしてもらいました」ーーそう語るのは、『Pho321』を切り盛りする本田さんだ。

同店の看板メニューは、無添加のフォー。米粉を原料にしたツルツルの麺と鹿児島産の銘柄鶏を贅沢に使用した一杯は、食欲が湧かない夏場でも手の悴む冬場でも、胃袋を優しく満たしてくれる。鶏肉、野菜、魚介のバリエーションはどれも捨てがたく、着席後に即決できるよう、気がつけば向かう道中で今日の味覚に問いかけている自分がいる。

また、清涼感のあるパクチーの香りの高さも箸を進める要因のひとつだろう。

「『Pho321』で使用している野菜は、無農薬野菜やハーブを栽培する岐阜県の『Farm Regalo』から取り寄せています。届く旬の野菜をもとにその都度メニューを考案しているので、来るたびに違う味を楽しんでもらえるはずです」

この新鮮野菜もお目当ての逸品で、フォーのサイズを調整し、付け合わせにデリを数種類注文するのがUNIONスタッフ流のオーダーである。（もし辛いものが苦手でなければ、料理家・有元くるみ氏のハリッサでの味変も◎。香草が苦手な方はパクチー抜きでのオーダーもOK）

もしイートインの時間がなければ、テイクアウトしてしまえばいい。この日のバインミーはソーセージにレモンとパクチーを贅沢に挟んだ爽やかな仕上がりとなっており、デリのショーケースからはクセの少ないカリーノケールをふんだんに使用したチョップドサラダや、トマトとトウモロコシをココナッツミルクで煮込んだカレー風味のアチャールなどがサーブされていた。

今ならHobo Brewingとコラボレーションしたビール「BEER GOOD NEIGHBOR」も堪能できる。『Pho321』のスローガンである「BE A GOOD NEIGHBOR（よき隣人になろう）」にフックしたタイトリングが秀逸で、ホップの苦味と強いアロマのウェストコーストIPAは食欲を一層駆り立ててくれるはずだ。

「今日は何が食べられるかな？」と、Instagramを覗くのはもはや日課と言っても過言ではないほどに習慣化している。ショッピングの前後に訪問を検討している方は、事前に@pho321_noodle_barのチェックをオススメしたい。